ハラスメント | そのうちトライリンガル

ハラスメント

仕事で募金活動をすることになり,後輩たちに手伝いをお願いした。


あとで再計算しやすいように,紙幣・貨幣の単位ごとに数を記入してもらう表を作った。前年もやっていたので,前年の集まった金額も話し,「がんばって前年よりも集めよう!」と気合を入れて始めた。


ところが,活動に全く関わっていない人から,「手伝いの人(=後輩)が,『競争させられてる』って言って嫌がってるよ」と言われてしまった。しかも複数の人から言われてしまいショックだった。さらに,「君の発言は深い意味はなかったと思うけど,受け取る人は違った受け取り方することもあるから。君の方が立場が上だから,彼らからしてみたらパワハラに感じるんじゃないのかな?」とも言われた。


やばいと思った。自分が無意識のうちにパワハラになりかねない発言をしていたとは。ハラスメントには敏感でいたつもりだし,自分がハラスメントをするなんて絶対に有り得ないと思っていた。よく言われることだが,ハラスメントとは受けた側がそう思った段階でハラスメントになるわけで(もちろん個々の内容には被害者の思い込みだと思われるものもあるだろうが),それについてもきちんと認識を持っていたつもりだった。


言い訳がましいが,表を作ったのも計算を簡単にするのが目的で他意はなかったし,競争させるつもりもなかった。「○○はいくらだったよ」と集めた金額を他のメンバーに話すことはあったが,それも競争させようと思っての発言ではなかった。


でも,今から考えれば気づくべき場面はいくつかあった。彼らの表情,発言をきちんと受け止めず,気持ちを汲み取れなかった自分の至らなさが全ての原因だと思った。


彼らには謝って納得をしてもらい,事なきを得た。ホントに理解ある後輩たちでよかったと思う。それと,こういう経験をできたのはある意味よかった。1つの発言が幾通りもの解釈や受け取り方をされて,どれが正しいってのはなくいろんな人がいろんな思いを持ってるんだなって,身を持って感じることができた。他人に合わせなければならないということはないけど,他人がどう受け取ってどういう思いを持っているかを意識することはオトナとしてレベルアップするためには必要だと思う。それがわかったという点でも,後輩たちには(そして自分に今回のことを教えてくれた人にも)感謝だな。